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日本でバイリンガルを育てるには?研究でわかった子育て7つのヒント

2 時間前
読了時間: 8分

執筆:ブカーリ ナヴィーン(副校長)

「わが家の会話は日本語。そんな家庭でも、子どもをバイリンガルに育てられるのだろうか」

英語で友だちをつくり、本を読み、考え、いつかは英語で仕事もできるように……。そんな願いを持ちながら、どこから手をつければいいのか迷っている保護者の方は多いのではないでしょうか。

日本に住みながらバイリンガルを育てることは、決して夢物語ではありません。そして、そこで保護者が果たす役割は、思っている以上に大きいのです。バイリンガルの子どもを研究してきた専門家たちの知見を、家庭で実践できる7つのヒントにまとめました。

まず安心してほしいこと:2つのことばで子どもは混乱しない

「2つの言語を同時に学ぶと、頭が混乱するのでは」「ことばの発達が遅れるのでは」。よく聞く心配です。

カナダ・コンコルディア大学のバイヤーズ=ハインライン氏と米国のルー=ウィリアムズ氏は、こうした保護者の疑問について研究結果を整理しています。それによると、子どもはもともと、周りにある1つまたは複数の言語を、混乱も遅れもなく学べる力を持って生まれてきます。バイリンガルの子どもが、ひとつの言語で育つ子どもよりことばの困難や障害を抱えやすい、ということもありません。

では、なぜ「うちの子はことばが遅いかも」と感じることがあるのでしょうか。米フロリダ・アトランティック大学のホフ氏らの研究では、バイリンガルの幼児は、言語ごとに測ると単語数が少なめでしたが、2つの言語を合わせた語彙数は、ひとつの言語で育つ子どもと同程度でした。学ぶ量が少ないのではなく、2つの言語に分けて蓄えている、というわけです。

ヒント1:ルールより「時間」を意識する

同じ研究で、それぞれの言語の語彙や文法の力は、その言語にふれる割合と関係していることもわかりました。つまり、ことばは聞いて使った分だけ育つ、ということです。

前出の研究者たちは、わかりやすい例を挙げています。1週間に起きている時間がおよそ84時間の幼い子どもにとって、週に1回、午後だけ(約5時間)その言語にふれても、起きている時間のわずか6%ほど。それだけで言語を身につけるのは難しい、というのです。

やってみよう: ふだんの1週間で、お子さんが実際に英語を聞いたり話したりしている時間を、ざっくり書き出してみましょう。「聞かせているつもり」ではなく「実際にふれている時間」を見直すことを、研究者たちも勧めています。

ヒント2:日本語での語りかけは大切な財産。英語の応援に「ペラペラ」はいらない

「片方の親は日本語、もう片方は英語」という“一人一言語(OPOL)”の方法を聞いたことがあるかもしれません。うまくいく家庭もありますが、万能ではありません。ベルギーの言語学者デ・ハウワー氏が1,899家庭を調べた研究では、この方法は子どもが2つの言語を話すようになるための必要条件でも十分条件でもない、という結果でした。

大切なのは、家族それぞれが使える言語や話しやすい言語を踏まえたうえで、どちらの言語にも質のよいインプットをたっぷり用意することです。保護者は、日本語における子どもの最初の、そしていちばん大切なことばのお手本。おうちでは豊かな日本語でたくさん話し、英語でのやりとりは学校や習いごと、友だちとの時間などでたっぷり確保しましょう。家庭での英語の応援に、完璧な英語は必要ありません。「今日は英語でどんなことを習ったの?」と聞いてみる、新しい単語を一緒に覚えてみる。そんな好奇心や励まし、毎日の習慣こそが力になります。親子で一緒に学ぶ姿も、子どもにとって大きな励みです。

ヒント3:日本語の力は、英語の「土台」になる

「日本語の時間が増えると、英語の時間が減ってしまう」と感じるかもしれません。ところが研究は、むしろ逆のことを示しています。トロント大学のジム・カミンズ氏は、第二言語の伸びは、本格的に第二言語にふれ始めた時点で第一言語がどれだけ育っているかに一部左右される、という「言語相互依存仮説」を提唱しました。

たとえば分数の考え方や、物語の組み立て、筋道を立てて意見を言う力。一方の言語で身につけた概念は、もう一方の言語でゼロから学び直す必要はないのです。

やってみよう: 日本語の絵本や本を一緒に読む、ニュースについて話す、「どうしてそうなったと思う?」と問いかける。こうした日本語での「考える時間」が、のちに英語で学ぶ力の土台になります。

ヒント4:画面より「人とのやりとり」

英語のアニメや動画は楽しいものですが、それだけに頼るのは禁物です。研究によると、質の高いことばのインプットには人とのやりとりが欠かせず、乳幼児はテレビからはなかなか言語を学ばないとされています。また、さまざまな相手と話す機会が多いほど、バイリンガルの幼児の語彙が豊かになる傾向も報告されています。

成長するにつれて大きな意味を持つのが、友だちの存在です。地域であまり話されていない言語ほど、その言語で一緒に遊ぶ友だちがいることが、使い続ける動機になります。日本における英語は、まさにこのケースです。

やってみよう: 英語の動画は「おまけ」と考えましょう。できれば一緒に見て感想を話し、英語で友だちと遊べる場を探してみてください。

ヒント5:ことばが混ざっても心配しすぎない

「Mommy, ringo ちょうだい!」。ひとつの文の中で2つの言語が混ざるのは「コードミキシング」と呼ばれ、バイリンガルが育つ過程ではごく自然なことです。しかも、文法のような一定のルールに沿っていることが多いとされています。親自身がことばを混ぜることの影響については、まだ研究が多くありません。一つひとつ訂正するより、「apple ね」とさりげなく言い換えて、会話を楽しみましょう。

ヒント6:「話せる英語」の次に「学べる英語」がくる

保護者の不安をいちばん軽くしてくれるのが、このポイントかもしれません。カミンズ氏は、日常会話の力と、教科を学ぶための言語力(理科の実験を説明する、意見文を書く、教科書を読む、など)を区別しています。トロントの学校のデータを分析したところ、移民の子どもたちは日常会話ではおよそ2年で同年代に追いつく一方、学習言語で学年相応の水準に近づくには、平均して5〜7年かかっていました。

これは英語圏で暮らす子どもたちのデータです。学校の外で英語にふれる機会が限られる日本では、なおさら長い目で見守ることが大切です。

やってみよう: 最初の「ペラペラ」期は思いきりほめてあげましょう。そのうえで、学校がどのように教科の中で学習言語を育てているのかを確認してみてください。

ヒント7:早いほど有利。でも、遅すぎることはない

言語習得に「臨界期」があるかどうかは、研究者の間でも意見が分かれています。それでも研究の結論はおおむね一致していて、「早いほうが有利」。ある年齢で急に学べなくなるのではなく、年齢とともに少しずつ習得しにくくなっていく、というものです。また、第二言語を「教科として学ぶ」のではなく、「ほかの教科を学ぶための言語」として使うイマージョン教育は、実際に使えるバイリンガルを育てることが多いとも述べられています。

ちなみに、2020年度から実施されている小学校の学習指導要領では、3・4年生の外国語活動が2年間で計70単位時間、5・6年生の教科「外国語」が2年間で計140単位時間、合わせて210単位時間(1単位時間45分)と示されています。大切な土台ではありますが、本格的なバイリンガルを目指すなら、それに加えた英語環境が必要になるでしょう。

YESインターナショナルスクールでの取り組み

横浜のYESインターナショナルスクールでは、こうした考え方を日々の学校生活に生かしています。

  • 英語で「学ぶ」環境: 在籍する児童・生徒の多くは日本語を話す家庭の出身で、英語力もさまざまです。一人ひとりに合わせて段階的に、英語だけで授業を受けられる力を育てることを重視しています。英語を「時間割の1科目」ではなく、「考え、学ぶための言語」にしていきます。

  • ケンブリッジの教育: YESインターナショナルスクールはケンブリッジ・インターナショナル・スクールです。Cambridge Primary と Cambridge Lower Secondary の実施校として承認されており、国際的なカリキュラムの中で学習言語としての英語を育てます。

  • あえての少人数クラス: 一人ひとりが話し、質問し、聞いてもらえる機会が多い。研究が重視する「人とのやりとり」を大切にできる環境です。

  • バイリンガル+プログラミング: 英語に加えて日本語とプログラミングも学びます。大切にしているのは「3つのC」、Consideration(思いやり)、Critical Thinking(批判的思考)、Creativity(創造性)です。

まずは学校を見に来てください

バイリンガル教育がお子さんに合っているか迷われている方は、ぜひ実際の授業や学校の雰囲気をご覧ください。

学校は横浜駅近く、日新横浜ビル3・4階(横浜市西区平沼1-33-1)にあります。横浜市内をはじめ、神奈川県内や東京都心からのご家庭も歓迎しています。姉妹校にYES東京(渋谷)とYES小田原があります。

参考文献

  1. Byers-Heinlein, K., & Lew-Williams, C. (2013). Bilingualism in the early years: What the science says. LEARNing Landscapes, 7(1), 95–112. https://www.learninglandscapes.ca/index.php/learnland/article/view/Bilingualism-in-the-Early-Years-What-the-Science-Says (全文:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6168212/)

  2. Hoff, E., Core, C., Place, S., Rumiche, R., Señor, M., & Parra, M. (2012). Dual language exposure and early bilingual development. Journal of Child Language, 39(1), 1–27. https://doi.org/10.1017/S0305000910000759 (全文:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4323282/)

  3. De Houwer, A. (2007). Parental language input patterns and children's bilingual use. Applied Psycholinguistics, 28(3), 411–424. https://doi.org/10.1017/S0142716407070221

  4. Cummins, J. (1979). Linguistic interdependence and the educational development of bilingual children. Review of Educational Research, 49(2), 222–251. https://doi.org/10.3102/00346543049002222

  5. Cummins, J. (2008). BICS and CALP: Empirical and theoretical status of the distinction. In Encyclopedia of Language and Education (2nd ed., Vol. 2, pp. 71–83). Springer. https://link.springer.com/rwe/10.1007/978-3-319-02252-9_6

  6. 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語活動・外国語編」 https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_011.pdf

  7. 政府広報オンライン「2020年度、こどもの学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!」 https://www.gov-online.go.jp/article/201903/entry-8992.html

  8. Cambridge International Education「Cambridge Primary」 https://www.cambridgeinternational.org/programmes-and-qualifications/cambridge-primary/ /「Cambridge Lower Secondary」 https://www.cambridgeinternational.org/programmes-and-qualifications/cambridge-lower-secondary/

※本記事の日本語版は、英語の原文をもとにAI翻訳を活用して作成しています。不自然な表現がございましたら、ご了承ください。

 
 
 

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